会のご紹介

●知ってほしいアフリカのこと
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撮影:川邊さん |
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世界の最貧国の多くが、アフリカにあるといわれます。 ではなぜ、アフリカは貧しいのか。 私たちは、その理由のひとつを教育水準の低さにあると考えています。 アフリカの多くの国では、識字率は3割程に過ぎず、 マスコミも政府を批判できる自由を持っていません。 自国の政府がどのような政治を行っているのか、国民には知る術がないのです。 これが、アフリカが民主化されない大きな理由です。 もしも国民に充分な教育がなされれば、国民の手によって民主的な政府ができ、 アフリカ人自身の足で立ち上がれるようになるでしょう。 いわゆる"先進国"が、いわゆる"途上国"に従属を強いているという世界の現状も 変えられるかもしれません。
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黒板に答えを書く生徒。 黒板劣化で字が見えにくい。撮影:奈田さん |
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アフリカの民主化に不可欠なのは、子どもの教育です。 支援を必要とする国の多くには義務教育制度がありません。 私たちが支援している西アフリカのセネガルも、そのひとつです。 教科書もノートも買えないという理由で、学校に行けない子どもが大勢います。 学校の数そのものが少なく、学校のない村の子どもたちは、長い距離を歩いて、 近隣の村の学校へ通っています。多くの学校では、教室が足りないので、 ひとつの教室を2つ、また3つの学年で一緒に使っています。 子どもたちのほとんどは、1冊の教科書を2、3人で使い、 全科目を2、3冊のノートで間に合わせています。 彼らは、教科書以外に本というものを見たことがありません。 そのため、視野を拡げる術がありません。 教師たちも、大変に困難な状況の中で働いています。 教材も紙も地球儀も地図も、チョークさえも不足しています。 もっとたくさんの教室、教科書、教材が必要です。
●バオバブの会について
バオバブの会の代表は、エル・ハッジ・マサンバ ディウフという
セネガル人です。彼はもう20年以上、日本で暮らしていますが、
10数年前に故国に里帰りしたとき、日本とセネガルの教育環境の違いを痛感しました。
日本に戻った彼は、故郷の小学校へ教科書や文房具を贈ろうと
職場の同僚に寄付を呼びかけ、多くの善意が寄せられました。
これがバオバブの会のスタートです。
その後も彼は活動を続け、支援する学校も、
3つの小学校と1つの中学校へと広がりました。
それらの学校では、1年生に登録した子どもの数が大幅に増えました。
彼の援助で、学校に行けるようになった子どもが増えたのです。
また、支援をしたある小学校が、
小学校卒業試験と中学校進学試験で過去最高の成績を出したことも大きな成果でした。
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撮影:川邊さん |
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教育費の援助のほかにも、
トイレ、教員用宿舎などの設備の建設や給食の導入など、学校教育に必要なことにも
取り組んでいます。また、子どもたちに広く世界を知ってもらいたいという思いから、
2011年、サーバシ・チャム小学校に図書館を作りました。蔵書はまだ少ないですが、
徐々に増やしていこうと思います。
このマネージメントがうまく軌道に乗れば、"移動図書館"という形で、
近隣の村にも本を貸し出すことができると考えています。
バオバブの会は、2008年1月、ディウフの個人的活動から任意団体へと移行しました。
会員数20名余りの、まだ小さな団体ですが、着実に歩んでいきたいと思っています。
バオバブの会の活動に関心をもたれた方がいらっしゃいましたら、
どうぞ私たちの力になってください。「会員になって会の活動に参加したい」という方も、
「わずかなお金だが寄付したい」という方も、大歓迎です。一緒にやっていきましょう!
会長からのご挨拶
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*固有名詞のカタカナ表記について
現地の固有名詞のカタカナ表記は、原語の発音に近い表記を原則的に採用していますが、 会長名の「ディウフ」のように、慣用的な表記を用いる場合もあります。